しじみに性別があるってご存知ですか?実はしじみって、人間と同じ有性生殖なんです。
今回の記事では、ヤマトしじみを例にしてしじみの生殖を解説していきたいと思います。
そもそも有性生殖とは?
雄と雌の性が分かれており、配偶子を合体させることによって子どもを産む生殖方法です。
ヤマトしじみも有性生殖であり、雌は卵を水中に産み、雄がそれに精子を放出するという鮭に似た生殖方法を取ります。
ヤマトしじみの生殖周期を知る方法3つ
肉眼による軟体部観察法
最も簡単な方法で、一般の人や漁業者はこの判別法で行うことが多いです。簡単な分正確性に欠けており、おおよその時期しかわかりません。
やり方としては。殻内部の軟体部(生殖巣)の膨らみを観察して、産卵期がわかります。
雄と雌の見分け方など、詳しいことは以下の記事で解説しておりますので、良ければご覧ください。
軟体部指数法
数値化でき、年間の変化を見ることができる方法です。生殖周期が予測しやすいのも特徴の一つで、比較的簡単にできる判別法です。
やり方としては、軟体部重量から生殖線の発達を数値化し、生殖周期の概算を捉えます。
(あくまで概算なのでズレもある方法です)
組織学的観察法(組織切片法)
最も難易度の高い方法で、専門的な知識と技術が必要です。しかし、その分正確に雌雄の生殖巣の成熟度合いを観察できるため、他の方法より正確な生殖周期を知ることができます。
やり方としては、生殖巣の組織を観察し、生殖巣の成熟過程や変化を観察するという方法です。かなり労力がかかるため、多くの個体を見れないのが難点ですね。
ヤマトしじみの産卵期はおよそ7〜9月
ヤマトしじみの産卵期は、おおよそ7〜9月です。水温が20℃以上になると産卵盛期を迎えます。この頃のしじみは、身が殻いっぱいに広がっており、一番美味しく、漁には最適の季節に。
これからしじみのシーズンになるので、皆さんの食卓にしじみを届けられるよう、嶋田漁業部は今日もがんばります。