こんにちは!嶋田です。みんな大好きな味噌や醤油などの発酵食品。チーズや生ハムなどの熟成食品もおいしいですよね。
ここで僕はひとつ疑問に思いました。
なんで発酵食品はおいしいんだろう?どうして時間をかけるほど深みが増しておいしくなるんだろう?
そこで今回は「うま味ノウハウ」の熟成編ということで、熟成や発酵とうま味の関係について取り上げてみます。
料理好きの方や、うま味が大好きな方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
熟成させるほどにうま味成分「グルタミン酸」が増える
味噌や納豆、豆腐や醤油などの発酵食品、チーズやハムなどの熟成が必要な食品は、「うま味」の成分であるグルタミン酸がたくさん含まれています。
これらの食品は、大豆や魚介類、肉や乳などに含まれているタンパク質が分解されることによってグルタミン酸が増加しているそう。
そこで重要になってくるのが、発酵・熟成の過程。一般的には時間をかければかけるほどタンパク質の分解が進み、うま味が増していくとされています。
例えば生ハムの場合、豚のもも肉を塩漬けにして乾燥させ、時間をかけて熟成させます。このときのグルタミン酸の量は実に50倍ほど。タンパク質がたくさん含まれている原料であるほどグルタミン酸が豊富にでき、うま味が増してくるんですね。
”うまい”パスタづくりには、長きにわたって丹念に熟成された生ハムやチーズが欠かせないのは間違いなさそうです。
タンパク質と遊離アミノ酸の関係
タンパク質は、20種類のアミノ酸のつながりによってできています。食品のアミノ酸のなかでもっとも多く含まれているのがグルタミン酸で、タンパク質を構成しているアミノ酸の約15パーセントを占めるほどです。
そもそもタンパク質には味がありません。無味無臭なんです。タンパク質が分解され、つながっていたアミノ酸がバラバラになることで、味を感じるようになります。
このバラバラの状態のアミノ酸を「遊離アミノ酸」といいます。遊離アミノ酸は、うま味をもつグルタミン酸やアスパラギン酸のほかにも、グリシンやアラニンなどの甘味をもつもの、ロイシンやバリンなど苦味をもつものもあります。
発酵・熟成によってタンパク質の分解が進み、食品中の遊離アミノ酸が増加。口に運んだときにグルタミン酸がより豊富に含まれるようになるので、うま味があるなと感じるんですね。