貝類に多く含まれているうま味成分、コハク酸。疲労回復や肌荒れの改善に効くとして、健康志向の人たちの間で最近話題ですよね。
実はこのコハク酸、”しじみ博士”の僕にとって見過ごせない存在なんです。なぜならコハク酸は貝類の中でも特に「しじみ」に多く含まれているから。
そこで今回はコハク酸の特徴や効果、コハク酸が多く含まれている食材についてまとめてみました。料理好きの方、うま味が大好きな方は、ぜひ読んでみてくださいね。
コハク酸とは?
コハク酸とは、うま味成分の一つで有機酸に分類されます。ドイツの鉱物学者ゲオルク・アグリコラ氏が琥珀を乾留することによって発見したので、この名前になりました。
貝類に多く含まれているコハク酸ですが、実は植物界にも多く存在しています。動物の体内ではタンパク質や有機物を燃焼・分解して、エネルギーを作り出すサイクルの一員として活躍しています。
コハク酸は身近なところで言うと、清酒や味噌、醤油などの調味料に使用されており、「うま味」として広く取り入れられていますね。
コハク酸の特徴
コハク酸は、苦くて酸っぱいようなうま味で、口がぎゅっとするような味が特徴的です。
え、美味しくないの?とツッコまれそうですが、そんなことはありません(笑)。
もちろんほどほどの量では味に「深み」が出て美味しくなります。量によっては「えぐ味」を感じるので、別のうま味成分であるグルタミン酸のように単独で使うことはありません。
しじみを冷凍させると、なんと2~3倍に増すといわれています!
コハク酸の効果・効能
疲労回復・体力向上
コハク酸には、筋肉細胞のエネルギー源となる酵素をつくり出す機能があります。
そのため、コハク酸が多く含まれる食材(しじみ、あさり等)を取ると筋肉の回復が早くなり、体力向上も見込めます。
代謝UP・血行促進
コハク酸を摂ると、代謝が活発になります。そのため血行が促進され、冷え性、腰痛、肩こり、むくみなどの予防や改善が期待できます。
がん細胞の増殖抑制
コハク酸には、がん細胞の増殖を抑える作用があると認められています。
肌荒れの改善・予防
コハク酸には、肌を引き締める効果があります。代謝アップによる肌の新陳代謝の促進によって湿疹の改善も期待できます。
コハク酸が多く含まれる食材
しじみ | 152 |
---|---|
あさり | 111 |
かき | 99 |
はまぐり | 82 |
ばていら | 61 |
とこぶし | 33 |
あかがい | 29 |
ほたて | 8 |
実は、人が感じる「うま味」には科学的根拠があるんです。これはおいしさとも区別でき、成分によっては苦い、酸っぱい、甘いなどの感じ方ができるようになっているんです。
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コハク酸がたっぷり含まれているしじみですが、他のうま味成分でもある「オルニチン」が豊富に含まれていることはご存知でしょうか?