皆さんの食卓に届くしじみは、国産のものであることが多いと思います。
しかし、過去には外国産の輸入しじみの方が多かった時もあったんです。
今回はそんなしじみの歴史を振り返っていきたいと思います。
意外と面白いんですよ?
日本のしじみ漁獲量の変遷
輸入しじみの現状を話す前に、日本におけるしじみの歴史をお話しなければなりません。
かつて、国内のシジミの漁獲量が非常に多く、1980年頃には約5万トン獲れていました。ですが、その後は減少が続き、1985年頃には約3万トン、2008年には約1万トンと大きくその数を減らしています。
また、漁獲量が変化することで1kgあたりの金額も大きく変わりました。70年代初めでは50円を切っていたしじみも、80年代半ばでは300円を越える程に。6倍以上の値段になってしまっては、そうそう売れるものではありません。
そこで、外国からしじみを輸入しようという流れが生まれました。
外国からしじみを輸入した理由
1997年から1999年の間は、国内の漁獲量を上回る量のしじみが輸入されていました。
現在では、日本での漁獲量の方が多く、しじみの漁獲量も過去数年に比べて回復傾向にあります。しかしながら、2015年段階では輸入しじみは全体の1/3を占めていたため、まだまだ油断できない状況です。また、輸入のしじみの中には冷凍しじみも有り、日本で獲れる生しじみに比べると味も落ちます。
皆さんの食卓に美味しいしじみを届けられるように、今日も嶋田はがんばります!
網走湖は安定したしじみ漁ができている
嶋田がお仕事させていただいている網走湖は、日本では珍しくしじみ漁が安定している湖なんです。
最も少なかった1962年では約260トン程度でしたが、現在では約600トンほどと2倍以上に増えています。北海道のしじみ漁の9割近くを占めており、北海道は全国的に見ても4位なので、そんな所でお仕事できているので、嶋田も凄くやりがいを感じています。
ちなみに、網走湖のしじみは色と艶が良く、食べ応えがあると人気が高いんですよ。東京の中央卸売市場では他のしじみに比べて1.5倍の値がつくこともあるとか。機会があればぜひ食べて欲しいです。
実は網走湖に元々しじみはいなかった!?
網走湖は大正時代まで塩分が低く、しじみの生息が確認されていませんでした。しかし、その後の河川改修などで海水の逆流量が増えて、しじみが住める汽水湖となったことで徐々に増えてきたんだそうですよ。