しじみ漁は歴史が長く、現在ではしじみ漁ができなくなってしまった湖も多いです。今回は、今でもしじみ漁が行われている有名な湖を5つ紹介しつつ、各地のしじみについて紹介します。
しじみを全く知らない人向けに書いているので、これからしじみの商品を考えている方、しじみそのものに興味をお持ちの方はぜひご覧ください!
目次
日本でしじみが漁獲できる主な湖は5つ
しじみは、汽水域で生まれ育つ生き物です。普通の湖や海では獲れず、湖の水と海の水が混ざった汽水湖、河川感潮流などでしか漁獲できません。
意外にレアなしじみ、全国で漁獲される主な湖は以下の5つ。
- 網走湖(あばしりこ)
- 十三湖(じゅうさんこ)
- 涸沼(ひぬま)
- 宍道湖(しんじこ)
- 湖山池(こやまいけ)
それでは、各地でとれるしじみはどんな特徴があるのか紹介しましょう。
北海道の約9割のしじみを収穫している「網走湖(あばしりこ)」
北海道の約9割のしじみを収穫している湖が、網走湖です。嶋田漁業部が漁をさせてもらっているのもこの網走湖。全国的には4位のしじみ漁獲量を誇ります。
しじみの特徴としては、色・艶が良く食べ応えがあるしじみで、東京の中央卸売市場では全国平均の約1.5倍の高値で取引されているほどです。特に旨味成分があることが特徴で、「コハク酸」という旨味成分が多く含まれています。詳しい話はこちらで!
網走湖について詳しくは以下の記事でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
レジャーとしてもしじみを楽しめる「十三湖(じゅうさんこ)」青森県
青森県の中で3番目に大きな湖で、毎年しじみ拾いが開催されているなど、県としても特産品であるしじみに力を入れている湖です。しじみの漁獲量は全国で2位。
「寒しじみ」と呼ばれる種類のしじみであり、寒い冬を越えるため湖底でアミノ酸を溜め込むことから、冬は特にダシが美味しくなります。味噌汁やすまし汁にオススメです。
日本三大しじみ漁スポットの一つ「涸沼(ひぬま)」茨城県
沼という名前ですが、ここも汽水湖です。ややこしいですね(笑)
全国的に見ても漁獲量が3位で、日本三大しじみの一つとして知られています。黒々とした輝きから、”涸沼の黒真珠”と呼ばれることもあるしじみで、製品としては砂抜きされた状態で出荷されるので食べやすいことがポイント。
日本一のしじみ漁獲量「宍道湖(しんじこ)」島根県
島根県にある宍道湖は、しじみに携わる者であれば誰もが耳にしたことがある湖です。日本一のしじみ漁獲量を誇り、一時期激減したものの現在では回復傾向にあります。
宍道湖のしじみは、大きく肉厚であり味噌汁や佃煮をはじめとした多くの製品に使用されています。
漁業者の努力によって蘇った湖「湖山池(こやまいけ)」島根県
池という名前がついていますが、湖です。湖山池は、公共事業で一度淡水化された湖を、漁業者の努力によって汽水湖に戻した全国ではじめての湖です。
しじみは汽水湖という環境でしか生きることができません。湖山池もかつては年間200t以上あった漁獲量が2006年度には4tまで激減。その時の漁師は313人→27人に減少してしまったほどです。
今現在では漁業者の努力によって、しじみ漁も復活しています。
まとめ
今回は網走湖だけでなく、全国規模でしじみが獲れる湖を紹介しました。地域によってしじみは個性があるのでそれぞれ楽しんでみてくださいね。
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嶋田漁業部【嶋田 一生】 (@_shijimibaka_) • Instagram photos and videos現在しじみに関する商品開発プロジェクトも進行中、続報をお待ちください。