みなさんは、しじみに漢字表記があることをご存知でしょうか。実はしじみは、漢字で「蜆」と書きます。パッと見ると、「貝なのに虫偏?」と疑問に持つことも多いかもしれません。
そこで今回は網走湖でしじみ漁業を行っている嶋田漁業部が、しじみの漢字の「蜆」の由来や語源を詳しく解説します。難読漢字と言われることの多いしじみの漢字について、たくさん学んでおきましょう。
しじみの漢字「蜆」の由来とは
しじみの漢字は「虫」と「見」という文字を組み合わせて、「蜆」と書きます。この漢字には小さいものを意味する「虫」と、見えるを意味する「見」が含まれています。つまり、海や川などで見ることができる小さいものを示す意味で、「蜆」という漢字になったのです。
一方、呼び方に関しては諸説ありますが、しじみの貝の表面の横じわが縮んでいるように見えることから「ちぢみ」と呼ばれたことが始まりだったようです。その後、ちぢみが徐々に変化していき、今のしじみという呼び方になったと言います。
しじみ以外の貝にも虫偏の漢字が多い!
しじみ以外にも、貝には虫偏を使った漢字が多いのが特徴です。例えば、蚫(あわび)、螺貝(つぶがい)、蛤(はまぐり)など。
虫と表記されるとどうしても昆虫の虫をイメージしてしまいがちですが、そもそも漢字の「虫」は蛇の象形です。
昔は昆虫以外にも、蛇やトカゲなどの小動物も「虫」の仲間として一括りにされていたことから、しじみを含めた他の貝類にも虫偏がつけられるようになったと言います。
実は「蜆」さんという苗字を持つ人も存在
2018年1月に「名字由来net」というサイトを運営するリクスタが、珍しいレア名字トップ30を発表しました。
なんとそのランキングの1位を獲得したのが「蜆」さん!全国に、わずか10人ほどしかいないと言われている非常に珍しい苗字です。全国の中でも、兵庫県などに「蜆」さんという苗字を持つ人が存在しているそうですよ。
まとめ
しじみ「蜆」という漢字は、小さいものを意味する「虫」と、見えるを意味する「見」が組み合わさってできた漢字です。味噌汁として口にする機会も多い貝類のひとつですが、改めて漢字で見てみると難しい文字で書かれていることがわかります。
漢字の中に虫偏が入っていますが、昆虫の虫とは関係ありませんのでご安心を。しじみの由来や語源については意外と知らない人が多いので、ひとつの小ネタとして持ってみてはいかがでしょうか。
嶋田漁業部のブログでは、漢字で「蜆」と書くしじみの情報をたくさん公開しています。しじみの生態から、購入時のおいしいしじみの選び方まで。しじみに関する興味が深まったという方は、他のブログもチェックしてみるのがおすすめです。
しじみの特徴 一覧 | 嶋田漁業部