冷凍しじみの味噌汁は栄養がたっぷり！作り方を解説します。 - しじみ料理

みなさんはしじみの味噌汁を作るとき、どのように調理をしているでしょうか。基本的には、スーパーや魚屋さんで買ってきたすでに解凍されているしじみを使ったり、冷凍保存されたしじみを使ったりすることのどちらかになるはずです。

実はしじみは解凍された状態のまま使用せず、一度冷凍してから使ったほうが旨味が凝縮されています。そこで今回は網走湖でしじみ漁業を行っている嶋田漁業部が、冷凍のしじみに旨味が凝縮されている理由や冷凍保存の仕方を詳しく解説しますので、調理する際の参考にしてくださいね。

冷凍しじみに旨味が凝縮されている理由

しじみは冷凍されることによって、しじみの中の細胞が破壊されます。これにより旨味を含んだ成分が細胞の外に出てきて、グルタミン酸やコハク酸などの成分が倍増。

さらに一度冷凍されたしじみは、すでに細胞が崩れやすい状態です。調理をする際にしじみを加熱することで、冷凍した際に倍増した旨味成分が、より出汁に出やすくなる仕組みとなっています。

しじみに含まれるグルタミン酸とコハク酸はどちらも冷凍しても壊れない成分なので、冷凍しじみは味噌汁の具材としてもおすすめです。

しじみには肝機能を改善させる効果が見込めるオルニチンが含まれていますが、しじみを冷凍することでこのオルニチンの量を8倍以上にも増やすことができます。

つまり、冷凍しない生のしじみの味噌汁なら8杯以上飲まなければいけない栄養を、冷凍したしじみを使うだけでたった1杯飲むだけで補えるということです。

そもそもしじみには、疲労回復や美肌効果などさまざまな効果を期待できる栄養素が豊富に含まれています。

そこに味噌汁をプラスすることで、腸内環境を改善させたり、免疫力の低下や動脈硬化を予防したりする効果も期待できるでしょう。

旨味が凝縮され、栄養がたっぷり詰まっている冷凍しじみ。ここでは、そんな冷凍しじみを使って味噌汁をつくる手順をご紹介します。

まずは、しじみのこすり洗いをします。バットに塩分濃度1％の食塩水を用意し、しじみを3時間ほど浸して砂抜きしましょう。

砂抜きするときは、ボウルとザルを重ねた上でしじみを入れて浸すのがポイント。このとき、ボウルの底に溜まった砂はザルが壁となるので、しじみの中に再度砂が入ってしまうのを防いでくれますよ。

3時間ほど経過したらしじみを水揚げし、さらに3時間放置してください。注意してほしいのは、しじみを放置するときは濡れたキッチンペーパーを被せることです。しじみが乾燥しないように気をつけましょう。

3時間ほど放置したら、いよいよ冷凍です。この時点で、貝の口が開いているしじみを見つけたら取り除いてしまいます。死んでしまったしじみを一緒に冷凍すると臭みが移ってしまい、味にも影響してしまうので注意が必要です。

冷凍しじみを使って味噌汁を作る場合は、凍ったままのしじみを沸騰したお湯に入れて調理します。

なぜ解凍させないのかと言うと、冷凍したことによって増加した旨味や栄養分を逃さないようにするためだからです。解凍してしまうと、増加したオルニチンやグルタミン酸、コハク酸などの成分が流れてしまいます。

しじみの味噌汁の作り方

しじみを冷凍してから調理することで、オルニチンやグルタミン酸、コハク酸などの成分が倍増し、しじみの旨味を最大限に引き出すことができます。冷凍しない状態で作るしじみの味噌汁よりも、格段においしい味噌汁が出来上がるので冷凍しじみを使うのがおすすめです。

さらに一度冷凍したしじみは、1～3か月ほどの保存が可能。好きなときに好きなタイミングでしじみを使えるようになるので、冷凍保存をしてみてはいかがでしょうか。

嶋田漁業部のブログでは、しじみの冷凍保存の仕方や砂抜き方法のやり方について詳しく書いた記事を多数掲載しています。一度やり方を覚えれば簡単にできるので、他のブログもぜひチェックしてくださいね。