毎年、夏になると「土用の丑の日」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。この時期になると、うなぎを食べるのが一般的ですが、食べる意味や歴史までは詳しく知っている人はいないかもしれません。
そこで今回は、北海道の網走湖でしじみ漁業をメインに行っている嶋田漁業部が、土用の丑の日の意味や歴史、風習などを詳しく解説します。
目次
土用の丑の日とは?概要をわかりやすく解説
そもそも土用の丑の日とは、夏の土用の期間にあたる丑の日のことです。土用とは季節の移り変わりを表現する雑節のことで、立夏・立秋・立冬・立春の直前である約18日間の期間を示します。
昔の暦では、日にちを十二支(12日周期)で数えていました。つまり、土用の丑の日とは土用の期間に訪れる丑の日を指しているということです。土用の期間は前述したとおり、年に4回ありますが、夏に食べるのが一般的とされています。
夏に食べる風習ができた理由としては、諸説あります。江戸時代中期の学者・平賀源内が、うなぎ屋から夏に売り上げが伸びないという相談を受けたときに、「本日、土用丑の日」と店頭に張り紙をするよう助言したところ、うなぎ屋が大繁盛したことが始まりとなっているようです。
2023年の土用の丑の日はいつ?
例年、7月20日頃の時期が土用の丑の日となりますが、2023年は7月30日(金)が土用の丑の日となるようです。
また、来年である2024年は丑の日が2回訪れるため、7月24日(水)と8月5日(月)の2回となっています。
土用の丑の日に食べるもの一覧
土用の丑の日には、うなぎのほかにもこの時期に食べるとよいとされる食材がいくつかあります。ここでは、どんな食べ物があるのかを確認しておきましょう。
土用うなぎ
土用の丑の日に食べる食材を代表するうなぎには、たんぱく質やビタミンなどの栄養が豊富です。実際に万葉集にもうなぎを夏に食べるのを勧める歌があるほどで、夏バテの防止に効果的だとされています。
土用しじみ
夏は暑さなどで肝機能が低下しがちですが、しじみに含まれるオルニチンが肝臓によい効果を与えます。また、同時に胃腸を整えてくれる効果も期待できるため、夏バテを防止できる食材として有名です。
土用卵
完全栄養食品といわれる卵には、たんぱく質やカルシウム、鉄分、アミノ酸などの栄養分が豊富に含まれているのが特徴。特に土用の期間中に産み落とされた卵は、精がつくといわれています。
土用餅
土用の時期に食べるあんころ餅。あんころ餅に使われる小豆は赤い色をしていますが、昔から小豆の赤い色には厄除けの力があるといわれていました。そのため、夏の暑い時期に小豆を使った餅を食べることで、無病息災が叶うといわれているのです。
土用干し
土用干しとは梅干しのことで、夏の土用の時期に天日干しをして完成させた梅干しのことをいいます。梅を干すことで水分が抜けて保存性が高まり、長期保存が可能に。また、梅干しを食べることによって、夏の暑さによって汗で失われた塩分を補給することができます。
特に夏のしじみは栄養価が高い!
しじみは夏に産卵期を迎えますが、この時期のしじみは非常に栄養価が高いため、夏バテ防止に適している食材です。
夏は暑さで汗をかくことが多いですが、そのときに失われがちなミネラルも、しじみには豊富に含まれています。そのため、しじみは栄養面の補給にも大きく役立つ食材なのです。
夏バテ時期におすすめなのが「八月のしじみ粥」
夏バテになると、食欲がなくなったり、身体がだるくなったりすることがあります。食べて栄養をつけなければいけないとわかっていても、食事をするのも難しいですよね。
そんなときには、手軽に食べられるお粥を食べてみてはいかがでしょうか。お粥はのど越しもよく、サラッと食べられますし、胃腸への負担も少ないです。
嶋田漁業部では、そんな夏バテに効くお粥に栄養成分たっぷりのいしじみを入れた「八月のしじみ粥」という商品を開発しました。八月に採れた旨味成分がたっぷりと詰まったしじみを厳選しているので、しじみの味を最大限に堪能することができますよ。
贈り物として大人気!
八月のしじみ粥をみてみるまとめ
夏の土用の期間にあたる丑の日のことを、土用の丑の日といいます。この時期にはうなぎを食べることが一般的とされていますが、実際にはしじみや卵、餅、梅干しなどの食材を食べる風習もあるようです。
いずれも、夏バテを防ぐために食べて養生することを目的としています。これらの中でも特に夏のしじみは栄養価が高い食材です。たんぱく質やカルシウム、ビタミンB群、ビタミンAなどの栄養素が豊富なのはもちろんのこと、肝機能を高めてくれるオルニチンも豊富に含まれているので、暑い夏には積極的に食べることをおすすめします。
嶋田漁業部のブログでは、夏バテにも効果のあるしじみに関する役立つ情報を掲載していますので、気になる方はぜひ他の記事もチェックしてみてくださいね。
しじみと健康 一覧 | 嶋田漁業部