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過酷な環境でしか生きられない!?ヤマトしじみはこうして産まれる!

しじみの特徴 過酷な環境でしか生きられない!?ヤマトしじみはこうして産まれる!

汽水湖は過酷な環境であり、ヤマトしじみはそこで育ちます。

では安全な川や海でも育つのか?答えはNOです。

今回は、ヤマトしじみがどのように生まれ、どんな人生(?)を送るかを語らせてください!

ヤマトしじみの発生

ヤマトしじみの発生

発生とは、受精卵から成体になるまでの過程を言います。この時期がしじみの人生(?)の中で最も自然死亡の大きな時期であり、しじみの生活を左右する重要な時期です。

ヤマトしじみの発生はミクロの世界かつ、水の中で進みます。シジミの受精卵や稚貝になるまでの幼生は、0.1mm以下という人間の目では見ることができないほど小さいサイズです。そのため、顕微鏡を使用して観察します。

ヤマトしじみ発生から成体までのタイムライン

ヤマトしじみ発生から成体までのタイムライン

産卵から着底までの浮遊幼生期間が長いことが最大の特徴です。

ここでは、実際にどのような変遷を辿って卵が成貝に成長していくのかを見ていきましょう。

受精後の時間状態
10分卵割の開始
3時間肺表面に繊毛が形成、遊泳を行うようになる
6時間トロコフォア幼生になる
9時間ベリジャー幼生になる
5日ベリジャー幼生後期〜稚貝へ
2〜3週間成貝と同じ殻形に成長

聞き馴染みの無い言葉も多いかと思うので、ちょっと補足の説明をさせていただきます。

トロコフォア幼生

第一の浮遊幼生期で、形はやや縦型、体の回転運動が頻繁になる時期です。

ベリジャー幼生

第二の浮遊幼生期であり、トロコフォア幼生に比べ期間が長いです。初期は殻が不完全で、「D」の形をしています。そのため、この時期の幼生は「D型幼生」と呼ばれています。繊毛のある部分は面盤に分化し、遊泳を行います。

ベリジャー幼生後期

先ほどのベリジャー幼生の後半の時期で、足が発達し、面盤が徐々に退化していきます。同時に殻の形成も進むため、遊泳能力は低下していき、最終的には稚貝となって着底します。

ヤマトしじみが発生するには、塩分濃度が大切

ヤマトしじみが発生するには、塩分濃度が大切

ヤマトしじみは汽水湖河川感潮域などの汽水域のみに生息しています。これは、汽水でしか再生産できないという意味です。

なぜ汽水でしか再生産できないかと言うと、浸透圧の関係で、ヤマトしじみは卵内浸透圧が外界水の浸透圧とほぼ等しい時にしか受精と発生ができないからなんです。

ヤマトしじみの発生には塩分濃度が大切で、生息環境はしじみの再生産や資源を持続するために重要な要素になります。

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