見た目の違いとしては、あさりの方が大きく、しじみは小ぶりな物が多いです。見た目としてもかなり違いのあるあさりとしじみですが、実は成分や向いている料理などが大きく違うのです。
そこで今回は、しじみバカである「嶋田漁業部」が、あさりとしじみの違いを、料理という視点から解説させていただきます!
記事を読み終わる頃には、スーパーで選ぶ時に困らないようになりますので、ぜひ最後までご覧ください♪
目次
あさりとしじみの「味わい」の違い
まず、あさりとしじみの違いを料理の視点から見ていきましょう。
あさり | しじみ | |
---|---|---|
代表的な料理 | 酒蒸し | お味噌汁 |
風味 | サッパリとした味わい | 濃厚な味わい |
調理のしやすさ | 大粒の物が多く身が取りやすい | 味が濃厚で出汁も取りやすいため汁物に使いやすい |
あさりはサッパリとした味わいであることから、味付けが濃い目の料理に使われることが多いです。しじみは濃厚な味わいであるため、素材を活かした料理や出汁も活用されることが多々あります。
では、あさりとしじみの成分にはどのような違いがあるのでしょう?次の項目で解説します。
あさりとしじみの「栄養成分」の違い
あさりは比較的カロリーが低く、ダイエットの強い味方になってくれます。一方でしじみはあさりと比較してみるとカロリーがありますが、その分だけ旨味も栄養も詰まっています。
(100gあたりの比較)
あさり | しじみ | |
---|---|---|
エネルギー | 27kcal | 54kcal |
水分 | 90.3g | 86.0g |
たんぱく質 | 6.0g | 7.5g |
脂質 | 0.3g | 1.4g |
炭水化物 | 0.4g | 4.5g |
食塩相当量 | 2.2g | 0.4g |
●あさりの「タウリン」の特徴
あさりの旨味成分を構成しているアミノ酸「タウリン」には、血中コレステロールを低下させて動脈硬化などの生活習慣病リスクを下げる働きがあります。
●しじみの「オルニチン」の特徴
酒飲みにはしじみ汁が効くと昔からいわれているのは、しじみに含まれているアミノ酸「オルニチン」が関係しています。
あさりとしじみ成分の違いの詳細はこちらの記事でも説明しています。含まれているミネラルについても解説しているので、栄養が気になる方はぜひご覧ください
成分がわかったところで、実際にどのように料理に使うかを見ていきましょう。
あさりとしじみにおすすめの料理
あさりとしじみの味や栄養の違いがわかったところで、それぞれにおすすめな料理をご紹介します。
食べごたえを出したい料理ならあさりがおすすめ
あさりは身が大きく、取り出しやすいことが特徴。「酒蒸し」や「ズンドゥブ」などに入れれば、食べごたえ抜群!
また、「パスタ」や「パエリア」などイタリアンとの相性が良いのも嬉しいポイント。唐辛子やトマトと一緒に味わいましょう♪
出汁を使った料理がしたいならしじみがおすすめ
冒頭でもお話しした通り、しじみは味が濃厚で、出汁も取りやすいため汁物にオススメです。例えば、「しじみの味噌汁」や「しじみラーメン」であれば、しじみの旨味成分が溶け込んだ魚介スープとして楽しめます。
少し変わったアレンジをしたいのであれば、「しじみのクリームスープ」や「しじみのおかゆ」もオススメ。
あさりとしじみの保存方法
あさりとしじみを保存するには、以下の手順がオススメです。
- 砂抜きをする
- 水気を拭き取る
- フリーザーバッグに入れる
- 冷凍保存する
注意点としては、必ず事前に砂抜きをすること。冷凍してから砂抜きしようとしても貝が死んでしまっているためできません。
砂抜き方法については以下の記事で解説しています。冷凍前にご覧ください。
「冷凍保存だと味が落ちるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はあさりとしじみは冷凍すると旨味が増すのです。詳しくは次の項目でお話ししましょう。
小分けにして料理に使いたいならしじみがおすすめ!理由は「うま味」
あさりとしじみは冷凍するとうま味が増します。冷凍するとあさり・しじみの細胞が破壊され、旨味成分であるグルタミン酸やコハク酸が外に出やすくなります。このうま味成分が出汁となるため、汁物との相性は抜群!
あさりについては、むき身の状態で冷凍すると味が落ちてしまうので、冷凍するなら貝ごと冷凍するのがオススメ。しじみはむき身でもOKです。
さらに、しじみに含まれるオルチニンというアルコールを分解する成分も8倍に増えることが研究により判明しています。日持ちもする、うま味も増えるなど良いことづくし。
あさりとしじみを小分けにして料理に使うなら、冷凍保存が良く、特にしじみが使いやすいのでオススメです。
まとめ
今回はしじみとあさりの違いを、料理の視点からお話しさせていただきました。最後にポイントを振り返りましょう。
- あさりはサッパリとしており、身が大粒で取りやすく食べやすい
- しじみは濃厚で、汁物に向いている
- あさりはタウリンが含まれており、動脈硬化のリスクを下げる
- しじみはオルニチンが含まれており、二日酔いを予防できる
- あさりは料理に食べごたえを求める時にオススメ
- しじみは出汁を使った料理、特に汁物やおかゆがオススメ
以下のページでは、しじみのレシピを30種紹介しています!しじみを使った献立でお悩みの方はぜひご覧ください♪