こんにちは!365日しじみのことばかり考えているしじみバカこと嶋田です。さて今回のテーマは「しじみの浄化能力」について。
水槽でメダカや熱帯魚を飼ったことがある方なら聞いたことがあるかもしれませんが、あさりやしじみといった二枚貝には、水を浄化する優れた能力をそなえています。
しじみは「入水管」と呼ばれる器官から水を吸い込み、エラ(鰓)でプランクトンをろ過して栄養を取り入れる濾過摂食の生き物です。体重1gのしじみ1個につき、1時間に約170mlの水を入水菅から取り込むといわれています。
(引用画像:海洋化学研究 第32巻第1号『シジミ貝雑話』)
プランクトンが大量繁殖して水の富栄養化が進むと、増殖した水中生物の呼吸量が増大し、酸欠で生物が死んでしまうといった弊害が起きてしまいます。
富栄養化によって水質が悪くなる仕組み
- 何らかの理由で水中の窒素・リンが増える
- 窒素・リンをエサにする植物プランクトンが増殖
- 藍藻類アオコが大量発生で水中酸素が欠乏
- 水中生物が死滅して水質が悪化
- 景観が損なわれ、異臭もするようになる
海や湖の水質は、実に絶妙なバランスの上で成り立っているのですが、しじみはまさに、水質の調整役として非常に重要な役割を果たしているんですね。
最近はYouTubeの動画で汚れた水槽に二枚貝を入れて水質浄化を観察する実験がありますから、実際にどれくらいの能力を持っているのか、ぜひ確かめてみてくださいね。
しじみには「オルニチン」という栄養素が含まれています。最近はテレビなどで紹介され、知名度を上げてきたオルニチンですが、どのような効果を持つかはまだまだ認知されていません。
そこで今回は、しじみバカである「嶋田漁業部」が、しじみに含まれるオルニチンについて詳しく解説させていただきます!
オルニチンとはどういったものなのか?効能は?多く含まれている食品は?全ての悩みを解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
しじみには「オルニチン」という栄養素が含まれています。最近はテレビなどで紹介され、知名度を上げてきたオルニチンですが、どのような効果を持つかはまだまだ認知されていません。
そこで今回は、しじみバカである「嶋田漁業部」が、しじみに含まれるオルニチンについて詳しく解説させていただきます!
オルニチンとはどういったものなのか?効能は?多く含まれている食品は?全ての悩みを解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
オルニチンとは?【1分でわかる概要】
オルニチンとは、体内に存在するタンパク質の一種「遊離アミノ酸」であり、肝臓機能を助け、アンモニアの解毒を促す成分です。疲労回復作用をもち、しじみやチーズなどの食べ物で摂取することもできます。とくにしじみは、数ある食べ物のなかでもオルニチンがたくさん含まれていることで知られ、「お酒を飲んだときはしじみが効く」といわれる理由にもなっています。
オルニチンが含まれる食べ物TOP5
中でもオルニチンを多く含んでいるのは「ぶなしめじ」と「しじみ」の2つです。
| オルニチン含有量(100gあたり) |
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ブナシメジ ※1 | 100mg |
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しじみ ※2 | 10.7〜15.3mg |
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※1 出典:世界の健康食”きのこ” | ホクト株式会社
※2 出典:オルニチンが多く含まれる食品
ぶなしめじなどのきのこ類には、多くのオルニチンが含まれています。一見するとしじみがかなり少ないように感じると思いますが、実はしじみは-4℃で冷凍すると、オルニチンが8倍になるという研究結果が出ているんです。
(参考:シジミの低温応答を応用した新たな冷凍技術の開発)
オルニチンの主な効果
- 疲労回復効果
- 肝機能を高める
- 成長ホルモンの分泌を促す(新陳代謝アップ)
オルニチンを摂取する効果的なタイミング
先ほどお話しした通り、オルニチンは、オルニチンサイクルによりアルコールやアンモニアを分解する作用を持ちます。そのため、お酒を飲む前に摂取すると効果的にアルコールを分解し、尿として排出できるということ。
二日酔いを防ぎたい方や、お酒が強くないけれど接待で飲まないといけない場面になった時は、事前にキノコやしじみでオルニチンを摂取するようにしましょう。
まとめ
今回はオルニチンについて解説させていただきました。最後にポイントを振り返りましょう。
- オルニチンは遊離アミノ酸の一つで、アルコールの分解を助ける
- オルニチンの効能は「疲労回復」「肝機能を高める」「新陳代謝アップ」など
- オルニチンサイクルでアルコールやアンモニアが分解され、結果として肝臓の働きを助ける
- オルニチンが特に多く含まれる食品は「ブナシメジ」「しじみ」
- お酒を飲む前にオルニチンを摂ると効果的
嶋田漁業部が運営するブログ「しじみお役立ち情報」では、オルニチンを豊富に含んだしじみの栄養解説なども行なっています。詳しくは以下のページからご覧ください。
しじみの栄養・旨味の記事一覧をみてみる
約1万年前まで海の一部だった網走湖は、1958年(昭和33年)に国立公園に準ずる国定公園に指定されました。実は網走湖は、暑寒別天売焼尻に続く道内で2番目の歴史を持つ由緒ある湖なんです。
周囲39.2㎞の網走湖は、季節によってさまざまな魅力や楽しみ方があります。カヌー、ボート、わかさぎ釣りなどのアクティビティをはじめ、海水と真水がまざりあう珍しい「汽水湖」であることから、しじみ、シラウオ、スジエビなどの美味しい水産資源が豊富です。オオハクチョウやアオサギといった野鳥の群れも圧巻に一言。
ちなみに僕は網走湖のしじみは世界一だと思っています!365日しじみのことばかり考えているしじみバカがいうんだから間違いない(笑)
しじみ漁師が自慢したい、網走湖の素晴らしさ。今回はその魅力の一部をみなさんにお伝えしたいなと思います。
網走湖の魅力
網走湖の最大の特徴は、汽水湖と呼ばれる海水と淡水が入り混じった湖であることです。網走の北東にあるオホーツク海から流れてきた海水と、湖の淡水が絶妙なバランスで混ざり合い、しじみなどの生物が生きていける環境になっています。
また、北海道で獲れるしじみの約9割は網走湖産のしじみであり、全国的に見ても珍しくしじみ漁が安定している湖になります。
網走湖の観光名所
キャンプ場
網走湖の湖畔ではキャンプを楽しむことができます。北海道の雄大な自然に包まれながら飲むコーヒーは格別ですよ。海鮮市場で刺身を買い、ゆったりとした時間を過ごしながら贅沢な海鮮丼を食べるなんてことも。たまりません。
網走湖湖畔温泉
網走湖の湖畔には「ホテル網走湖荘」という大きなホテルがあります。その中にある大浴場は天然温泉であり、3種類の内風呂と、露天風呂、そしてサウナが楽しめる大きなお風呂となっています。もちろん日帰り入浴も可能!
事前予約をすれば、網走湖を見ながら入ることができる展望家族風呂もありますので、網走に来られる際にはご予約されてみるといかがでしょう?
ボート場
網走湖は直線往復距離にしてなんと20km!ボート場を訪れる人は、ゆったりとデートを楽しむカップルから、ロングトレーニングとして取り入れる方など様々な人が楽しめる場所でもあります。
更に詳しい網走湖の魅力は、以下の記事で季節毎に紹介しています。併せてご覧ください。
季節ごとの網走湖の魅力
網走湖の春
3月の流氷が去ると、生命の息吹が網走湖の自然を満たします。湖畔にはミズバショウなどの野草が百花繚乱に咲き乱れ、春たけなわの美しい景観に。美しい自然林は、日本でも指折りのアオサギの営巣地です。
そしてなんといっても、春はしじみの第一シーズン!まだ冷たさの残る春風を身体いっぱいに受けながら、僕たち漁師はボートを駆りだします。極寒の網走の冬を生き延びたしじみは、身がぎゅぎゅっと締まっていて、強い甘味があります。網走湖のしじみでしか味わえない食べ応えです。
網走湖の夏
草木や山の緑が力強く色づく夏は、網走湖が一年の中で最もエネルギーに溢れるシーズン。湖畔でキャンプを楽しむ家族や、湖にカヌーやボートを浮かべてアクティビティを満喫している人々の光景は、網走湖の風物詩です。
夏の終わり頃には、シラウオ漁がはじまります。新鮮であればあるほど身体が透き通って美しいシラウオは非常に繊細で、なかなか市場に出回らない貴重な魚です。近年では網走湖でも獲れにくくなっていますが、機会があればぜひ獲れたて新鮮のシラウオを食べてみてくださいね。
そしてそして……網走湖の夏は、これまたしじみのシーズンとなっています(笑)
7~8月のしじみはちょうど産卵期を迎えているため、養分がたっぷり。旨味が非常に濃厚で、食感も抜群。網走湖のしじみのなかでも極上品なんです!このシーズンに網走湖のしじみを一度食べたなら、もう病みつきになってしまうかも?
網走湖の秋
色とりどりの紅葉が網走湖の錦を飾る秋。燃えるような赤に染まった夕暮れどきの野山は、網走湖をよく知る地元民でさえも思わず息をのんでしまいます。
賑わいだ夏が過ぎると、少しだけ網走湖にも寂しさを感じてしまう秋の季節ですが、この時期にも網走湖の風物詩があります。それがスジエビ(カワエビ)。小ぶりな身に、“エビエビしい”味がぎっしり詰まっているのがスジエビの特徴です。塩水でボイルして食べるとたまらない!
近年では漁獲量が減少傾向にありますが、それでも網走湖の秋を象徴する魅力ある資源です。このシーズンに訪れた際は、ぜひご賞味あれ。
網走湖の冬
北海道オホーツク地方にもやがて冬がやってきます。氷に閉ざされた一面の湖は、まるで別世界。網走湖のもうひとつの顔がそこにはあります。
冬のシーズン、漁師の愛馬はすでにボートではありません。カラフルなウェアをまとった僕たちはスノーモービルを駆り、肺まで凍ってしまいそうな冷たい空気を胸いっぱいに吸い込みながら、分厚い氷の下に潜んでいるエモノを探します。その手にはチェーンソー。これが網走湖の冬を告げる風物詩です。そう、冬はワカサギシーズンの到来なんです。
観光で冬の網走湖に来るのもオツなものですよ。ロケーションも申し分ありません。ぜひワカサギ釣りを楽しんでみてください。
網走湖の美味しい名産品
しじみ
網走湖と言えば、なんと言ってもしじみ!
すみません、しじみバカとしては一番に紹介せずにはいられなかったんです(笑)網走湖のしじみが美味しいことは科学的にも証明されています。気になる方は以下の記事をチェックしてみてください。
ワカサギ
冬の網走湖では、ワカサギ釣りもレジャーとして楽しまれています。寒い中素揚げにしたアツアツのワカサギを食べるのは最高ですよ!
シラウオ
全国的にもあまり漁獲されておらず、珍しい魚である「シラウオ」も網走湖の名産品です。透明な姿が特徴的で、お造りやかき揚げ、お寿司など様々な場面で登場します!ちなみに、似た名前の「シロウオ」はハゼの仲間なので別物です、ご注意を。
網走湖のアクセス方法
JR網走駅から網走湖へ行く
JR網走駅から車で約21分かかります。網走駅の付近にレンタカー屋さんがあります。
空港を経由して網走湖へ行く
オホーツク紋別空港
ケース①羽田空港➡オホーツク紋別空港➡網走湖
ケース②札幌丘珠空港➡オホーツク紋別空港➡網走湖
オホーツク紋別空港から網走湖まで車で約2時間かかります。
女満別空港
ケース①羽田空港➡女満別空港➡網走湖
ケース②成田空港➡女満別空港➡網走湖
ケース③大阪空港➡女満別空港➡網走湖
ケース④関西国際空港➡女満別空港➡網走湖
ケース⑤札幌丘珠空港➡女満別空港➡網走湖
ケース⑥中部国際空港➡女満別空港➡網走湖
ケース⑦新千歳空港➡女満別空港➡網走湖
女満別空港から網走湖まで車で約18分。かなり行きやすいのでおすすめルートです!
根室中標津空港
ケース①新千歳空港➡根室中標津空港➡網走湖
ケース②羽田空港➡根室中標津空港➡網走湖
根室中標津空港から網走湖まで車で約2時間かかります。
たんちょう釧路空港
ケース①羽田空港➡たんちょう釧路空港➡網走湖
ケース②札幌丘珠空港➡たんちょう釧路空港➡網走湖
ケース③新千歳空港➡たんちょう釧路空港➡網走湖
たんちょう釧路空港から網走湖まで車で約2時間30分かかります。
さいごに:国産しじみ日本一の漁獲を誇る網走湖
今回は、網走湖を観光スポットとしてご紹介しました。少しでも網走湖に興味を持っていただければ幸いです。
僕は網走湖で五代続くしじみ漁師をやっています。自他共に認める「しじみバカ」で、日本の食文化を縄文時代から支えてきたしじみを後世に伝えるべく、日々活動しています。
みなさん、日本のしじみが現在では希少な水産資源であることをご存じでしたか?スーパーに流通して一般的に手に入るしじみのほとんどが輸入品で、国産しじみを簡単に手に入れることが難しくなっています。
しじみは、実はすごく水質に敏感な生き物なんです。珍しい環境でしか育たないため、生産のコントロールが難しいといわれています。
しじみの味噌汁を口にしたときの「っあ~~!」と思わず漏れるあの美味しさ。しじみを味わう感性は、何万年もの時を経て僕たち日本人が受け継いできたDNAのおかげかもしれません。
そんな日本の「しじみ文化」を、後世に伝えていく。それこそが、僕の使命だと思っています。この記事を通じて、一人でも多くの方が、しじみの現状について知っていただければ、とてもうれしいです。
見た目の違いとしては、あさりの方が大きく、しじみは小ぶりな物が多いです。見た目としてもかなり違いのあるあさりとしじみですが、実は成分や向いている料理などが大きく違うのです。
そこで今回は、しじみバカである「嶋田漁業部」が、あさりとしじみの違いを、料理という視点から解説させていただきます!
記事を読み終わる頃には、スーパーで選ぶ時に困らないようになりますので、ぜひ最後までご覧ください♪
あさりとしじみの「味わい」の違い
まず、あさりとしじみの違いを料理の視点から見ていきましょう。
| あさり | しじみ |
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代表的な料理 | 酒蒸し | お味噌汁 |
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風味 | サッパリとした味わい | 濃厚な味わい |
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調理のしやすさ | 大粒の物が多く身が取りやすい | 味が濃厚で出汁も取りやすいため汁物に使いやすい |
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あさりはサッパリとした味わいであることから、味付けが濃い目の料理に使われることが多いです。しじみは濃厚な味わいであるため、素材を活かした料理や出汁も活用されることが多々あります。
では、あさりとしじみの成分にはどのような違いがあるのでしょう?次の項目で解説します。
あさりとしじみの「栄養成分」の違い
あさりは比較的カロリーが低く、ダイエットの強い味方になってくれます。一方でしじみはあさりと比較してみるとカロリーがありますが、その分だけ旨味も栄養も詰まっています。
(100gあたりの比較)
| あさり | しじみ |
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エネルギー | 27kcal | 54kcal |
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水分 | 90.3g | 86.0g |
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たんぱく質 | 6.0g | 7.5g |
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脂質 | 0.3g | 1.4g |
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炭水化物 | 0.4g | 4.5g |
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食塩相当量 | 2.2g | 0.4g |
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(参考:食品成分データベース)
●あさりの「タウリン」の特徴
あさりの旨味成分を構成しているアミノ酸「タウリン」には、血中コレステロールを低下させて動脈硬化などの生活習慣病リスクを下げる働きがあります。
●しじみの「オルニチン」の特徴
酒飲みにはしじみ汁が効くと昔からいわれているのは、しじみに含まれているアミノ酸「オルニチン」が関係しています。
あさりとしじみ成分の違いの詳細はこちらの記事でも説明しています。含まれているミネラルについても解説しているので、栄養が気になる方はぜひご覧ください
成分がわかったところで、実際にどのように料理に使うかを見ていきましょう。
あさりとしじみにおすすめの料理
あさりとしじみの味や栄養の違いがわかったところで、それぞれにおすすめな料理をご紹介します。
食べごたえを出したい料理ならあさりがおすすめ
あさりは身が大きく、取り出しやすいことが特徴。「酒蒸し」や「ズンドゥブ」などに入れれば、食べごたえ抜群!
また、「パスタ」や「パエリア」などイタリアンとの相性が良いのも嬉しいポイント。唐辛子やトマトと一緒に味わいましょう♪
出汁を使った料理がしたいならしじみがおすすめ
冒頭でもお話しした通り、しじみは味が濃厚で、出汁も取りやすいため汁物にオススメです。例えば、「しじみの味噌汁」や「しじみラーメン」であれば、しじみの旨味成分が溶け込んだ魚介スープとして楽しめます。
少し変わったアレンジをしたいのであれば、「しじみのクリームスープ」や「しじみのおかゆ」もオススメ。
あさりとしじみの保存方法
あさりとしじみを保存するには、以下の手順がオススメです。
- 砂抜きをする
- 水気を拭き取る
- フリーザーバッグに入れる
- 冷凍保存する
注意点としては、必ず事前に砂抜きをすること。冷凍してから砂抜きしようとしても貝が死んでしまっているためできません。
砂抜き方法については以下の記事で解説しています。冷凍前にご覧ください。
「冷凍保存だと味が落ちるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はあさりとしじみは冷凍すると旨味が増すのです。詳しくは次の項目でお話ししましょう。
小分けにして料理に使いたいならしじみがおすすめ!理由は「うま味」
あさりとしじみは冷凍するとうま味が増します。冷凍するとあさり・しじみの細胞が破壊され、旨味成分であるグルタミン酸やコハク酸が外に出やすくなります。このうま味成分が出汁となるため、汁物との相性は抜群!
あさりについては、むき身の状態で冷凍すると味が落ちてしまうので、冷凍するなら貝ごと冷凍するのがオススメ。しじみはむき身でもOKです。
さらに、しじみに含まれるオルチニンというアルコールを分解する成分も8倍に増えることが研究により判明しています。日持ちもする、うま味も増えるなど良いことづくし。
あさりとしじみを小分けにして料理に使うなら、冷凍保存が良く、特にしじみが使いやすいのでオススメです。
まとめ
今回はしじみとあさりの違いを、料理の視点からお話しさせていただきました。最後にポイントを振り返りましょう。
- あさりはサッパリとしており、身が大粒で取りやすく食べやすい
- しじみは濃厚で、汁物に向いている
- あさりはタウリンが含まれており、動脈硬化のリスクを下げる
- しじみはオルニチンが含まれており、二日酔いを予防できる
- あさりは料理に食べごたえを求める時にオススメ
- しじみは出汁を使った料理、特に汁物やおかゆがオススメ
以下のページでは、しじみのレシピを30種紹介しています!しじみを使った献立でお悩みの方はぜひご覧ください♪
「しじみ」にはいくつか種類があるのですが、今回はその中でも代表的な「セタしじみ」「マシジミ」「ヤマトしじみ」についてご紹介します。実は生息域によって生態が異なるのです。身のしまり方や味わいにも個性があります。
日本在来のしじみは3種類
(引用画像:社団法人 日本水産資源保護協会「わが国の水産業」)
日本にはもともと、「セタしじみ」「マシジミ」「ヤマトしじみ」の3種類が存在しています。見た目は似ていますが、生態が全然違うんです。
琵琶湖の固有種として知られるセタしじみ。かつては小川に多く生息し、河川改修や護岸工事で希少種となったマシジミ。そして、現在日本の漁業資源を支えているヤマトしじみ。
この3種類の特徴や違いについてなどを、ぜひおぼえてくれたらなと思います。
| セタ しじみ | マシジミ | ヤマト しじみ |
主な 生息域 | 琵琶湖 | 小川や水田付近 | 汽水域 |
殻の 光沢 | つよい | よわい | つよい |
殻の 内側 | 紫 | 濃紫 | 白紫 |
セタしじみ
1960年代までは、滋賀県の琵琶湖にたくさん生息していたといわれるセタしじみ。汽水域で育ったヤマトしじみとは、また違った身の味わいがあります。身がたっぷりと太って美味しくなる冬シーズンは「寒しじみ」とも呼ばれています。かつては食卓に身近な食材でしたが、現在では漁獲量が減少しています。
マシジミ
残念ながらいまでは絶滅危惧種にも指定されているマシジミは、かつて全国の小川や用水路に生息し、地元住民たちによって食されていたといいます。もっとも、食用しじみとして親しまれていたのはヤマトしじみのほうで、マシジミはけっして食卓に馴染みのある食材ではないのですが、日本在来種の一つがなくなってしまう可能性があるというのは、とても寂しいことですね。
ヤマトしじみ
南は九州、北は北海道の汽水域に幅広く生息している二枚貝がヤマトしじみです。海水と真水のまざりあう過酷な汽水域。そんな環境でも耐えられるからこそ、ヤマトしじみは大量に生息できるのです。近年はしじみの健康作用に大きな注目が集まり、健康食品ブームの後押しもあってか、非常に需要が増大しているといわれています。
北海道の網走湖で獲れるのはヤマトしじみです。極寒の網走湖で育ったしじみだから、身がぎっしり、旨味もたっぷり!
ヤマトしじみの生態や特徴
ヤマトしじみはどんなものを食べているの?
ヤマトしじみは、エラでプランクトンをろ過して栄養を取り入れています。「唇弁」という口のような器官が、エサを繊細に区別して、エサとして価値のないもの(無機懸濁物)を「偽糞」として排出。この営みを繰り返しながらヤマトしじみは日々生きています。
無機懸濁物とは、土砂に由来するもので、プランクトンのような有機懸濁物とは違って栄養にならないため、偽糞の排出量が増えれば増えるほどヤマトしじみのエネルギー消費量が増大し、品質に影響を及ぼすといわれています。
ヤマトしじみはどんなふうにして繁殖するの?
ヤマトしじみの産卵期は、7~9月。オスが精子を、メスが卵子を水中に放出して受精を行います。
受精した卵は、ふよふよと流されるまま水中を漂い、やがて「幼生」へと変化。わずか1週間ほどで殻ができ、「稚貝」にまで成長します。水底に沈んで身体を固定し、プランクトンをもりもり食べてぐんぐんと大きくなっていきます。
ちなみに外観からヤマトしじみのオス・メスを区別するのは非常に難しいですが、中身をパカッと開けてみてみると、生殖巣の色ですぐに見分けることができますよ。オスは白色で、メスは青黒い色です。