2021 10月 | 嶋田漁業部 -しじみバカ、網走湖にあり。-

今シーズンのしじみ漁が終了します

どうもしじみバカです。

早いもので10月も終わろうとしていますね〜
私の生業としているしじみ漁、白魚漁もまずは10月で1度終了となります。

寂しいな〜

寂しいな〜

ですがこれから始まるのが、これも網走湖の代名詞のひとつ「わかさぎちゃん」です。

わかさぎです。

魚です。

でも愛してるから、ちゃんを付けます。

わかさぎちゃんです。

以後お見知りおきを。

私、「しじみバカ」を名乗ってはいますが他にも白魚、川エビ、ワカサギもこよなく愛するバカなのです。

そう

もう、これは

網走湖バカなのです。

これからも日々シジミの研究を進めつつ、他の愛する子たちの事も皆さまにお伝えしていければと思っている所存でございます。

しじみの煮出し時間のテスト

今回も引き続き、ある条件や温度でしじみを煮出した時の様子を観察しました。

■対比対象
・A しじみ1キロ、水2.5ℓ、温度98°
・B しじみ1キロ、水5ℓ、温度85°
・どちらも水からしじみを投入、中火で行い上記の設定温度まで加熱

①中火にして38分経過(白濁し始める)

②48分経過(ほんのり香りがしてくる)

③56分経過(しじみの口が開き始める)

④86分経過(2/3のしじみは口が開かない)

⑤108分経過(変化が見られない)

以降は変化が無かったために温度を98°に変更して引き続き観察しました。

⑥140分経過(変化が見られない)


⑦150分経過(変化が見られない)

⑧160分経過(変化が見られない)

⑦170分経過(口が開いていない、出汁が出ていないわけではないが薄い)

■見た目の比較

・A

・B

■考察
・85°の温度で煮ても、しじみの口が開かない
・98°の温度で煮だす方が良い
・水の量はあまり関係ない、時間かければ似たような濃厚な煮汁になりそう
・70分の加熱をすればしじみの身の5割は取れる

長年、しじみ漁に携わっていますが、商品開発に向けて様々な角度からしじみに向き合って観察してみると

改めて「しじみの魅力や可能性」を感じています。

大変だけど、おもしろい!

皆様に少しでも早く網走湖産のしじみの魅力が詰まった商品をお届けできるように頑張ります!

しじみの旨味を濃縮した出汁を採る

商品開発を始めるにあたり、しじみの旨味を濃縮した出汁(ダシ)を採るには
どのくらいの温度で煮詰めればよいのかという実験をしてみました。

しじみの旨味は、しじみ体内に含まれるアミノ酸などによるものです。
その主要の旨味成分は「コハク酸」が中心となり、その他にグルタミン酸など多くの成分が含まれており、
これらが身体に良い効果をもたらす成分と言われています。

今回は以下の条件で、煮詰める時間を変えながらの実験です。

■対比対象
水・・・2.5ℓと5ℓ
温度・・・85°と98°

■今回の実験結果
温度は沸点手前の98°の方が出汁を出すには良いという結果でした。
ただし、ただ煮詰めれば良いというわけではなく
ある時間を過ぎてしまうと旨味以外にえぐ味(苦味)も
出てきてしまうという発見もありました。

今後も様々な実験を繰り返し、試行錯誤しながら
僕が目指す「最高のしじみ商品」を開発していきたいと思います。

しじみバカ日誌、初投稿!

今回は初投稿なので、先ずは簡単にわたくしの自己紹介をさせていただきます。

皆さま、はじめまして。
嶋田漁業部五代目の嶋田一生と申します。

網走という道東の小さな町で、漁業と農業を代々受け継ぎ、
現在は私が五代目としてやっております。

皆さんも「しじみ」という言葉は聞いたことがあると思いますし、
食べた事もあると思いますが、
北海道の網走市で採れる「しじみ」には、実はたくさんの凄いところがあるのに
全国的に知名度はまだまだ。

これから投稿していく内容は、そんな「しじみ」を世界一と信じてやまず、その魅力を皆さまにどのように伝えていくかという事に向き合っている、
私「しじみバカ」の悪戦苦闘の日々のお話に少しお付き合いいただければと思います。