暑さがつらく、体調不良になりがちなこの時期。食欲が落ちて食べる量が減ったり、素麺など同じものばかり食べてしまって、栄養が偏りがちになります。
そんな時期だからこそおすすめしたいのが、旬のしじみ。
今回は、夏バテ予防にしじみが良い理由を詳しく説明します。そして、しじみをおいしく食べるコツや下準備の方法などもご紹介します。
疲労がたまる暑い時期だからこそ、栄養のあるものをしっかりと食べ、夏バテ対策していきたい。
そんな方はぜひ、参考にしてみてくださいね!
目次
夏バテ予防にしじみが良い理由
小粒ながらもうま味成分が豊富で、栄養もたっぷりなしじみ。古くから夏の暑気払いとして親しまれてきました。
別名「土用しじみ」といって、土用丑の日に食べる食材としても有名なしじみですが、その理由は一体どこにあるのでしょうか?
答えは「栄養成分」と「おいしさ」です。
夏のしじみは栄養がたっぷりで味も美味しい。サプリメントに頼らなくてもミネラルやビタミンなどを簡単においしく摂取できるのはしじみの嬉しいポイントなのです。
そんなしじみのポイントについて、栄養成分から詳しく解説します。
しじみに含まれる栄養一覧
栄養素 | しじみ |
---|---|
たんぱく質(mg) | 5.6 |
カルシウム(mg) | 130 |
リン(mg) | 86 |
鉄(mg) | 5.3 |
ビタミンB12(mg) | 62.4 |
葉酸(μg) | 17 |
カロテンβ(ビタミンA)(μg) | 110 |
ビタミンE トコフェロールα(mg) | 1.6 |
ビタミンB2(μg) | 0.25 |
ナトリウム(mg) | 73 |
マンガン(mg) | 1.5 |
亜鉛(mg) | 2.1 |
参考:http://www.ja-cul.net/800-2.html
しじみは特にビタミンBやミネラル類が豊富に含まれています。カルシウムやマグネシウム、ナトリウム、鉄分、亜鉛等のミネラルは他の貝類と比べて、しじみが最も多く含んでいます。
しじみ以外の貝の栄養素については、以下の記事で確認してみてください。
ミネラルは暑い時期には汗と一緒に排出され、不足しがちな栄養素です。神経や筋肉の正常な働きをサポートしたり、丈夫な骨や歯をつくるためには欠かせません。
また、しじみには、ビタミンB2、ビタミンB12なども多く含まれています。ビタミンB2はタンパク質や糖質、脂質といった栄養素をエネルギーに変換する働きがあり、ビタミンB12は脂質代謝や造血作用などの働きがあります。
暑さのせいで食欲が湧かないこの時期だからこそ、栄養豊富なものをしっかりと摂って健康に過ごしたいものです。
しじみの効能
しじみにはビタミンやミネラルなどの栄養素と「オルニチン」という成分がたっぷり含まれています。これによってどんな効能が期待できるのか、具体的に見ていきましょう。
肝機能を高める
しじみには肝機能を高める効能もあります。肝臓には疲労の原因の一つになるアンモニアを分解する「オルニチンサイクル」というものがあります。しじみに含まれる「オルニチン」は、このオルニチンサイクルを助け、アンモニアの解毒を促進、肝機能を高める働きがあります。
貧血を予防する
しじみには鉄やビタミンB12が含まれており、貧血を予防する効果があります。貧血にはお肉の「レバー」が良いと有名ですが、しじみにはレバーと同じくらいの鉄とビタミンB12が含まれているんです。
美肌効果が期待できる
しじみには「オルニチン」が含まれており、成長ホルモンの分泌を促すことで、新陳代謝を活発にします。新陳代謝が肌など活発になると古い角質がはがれ落ち、新しい肌へと生まれ変わるため、美肌効果が期待できます。
しじみはお酒を飲む人だけでなく、美容に気を使っている人にもおすすめです。
しじみをおいしく食べるための下準備・コツ
しじみを含め、貝類をおいしく食べるには「砂抜き」が必要不可欠ですよね。
貝類が敬遠されるのは、砂抜きのやり方がわからず中途半端にしか砂が出ず「ジャリ…ジャリ」とした砂をかむ食感が忘れられないからではありませんか?
しじみは「砂抜き方法・保存方法」をしっかりと守っていれば簡単に料理に使える便利食材です。
しじみバカでお馴染みの嶋田が、しじみをおいしく食べるための砂抜き方法とコツをご紹介します。
砂抜きのコツ①真水ではなく塩水で砂抜きする
「砂抜きには真水と塩水どっちがいい?」というよくある疑問ですが、しじみの砂抜きは「1%程度の塩水で砂抜きをすること」がベストアンサー。真水でも砂抜きはできますが、真水だと浸透圧の関係で旨味成分までもが外に出てしまいます。
したがって、しじみの砂抜きは1%の塩分濃度の塩水(真水500mlに対して塩こさじ1杯)で行うのがよいのです。
- 計量カップで量った1Lの水をボウルに入れる
- スケールで量った10gの塩をボールに入れてかき混ぜると完成
塩分濃度がうまくいくと、活力あふれるしじみは砂抜きの時にすぐに水管を出して砂を吐き出します。
ちなみに、しじみは汽水域という塩分濃度が低い場所に住んでいるため、塩分濃度が高すぎると砂抜きが終わる前に息絶えてしまいます…。
砂抜きを早くしてしまいたい気持ちはわかりますが、くれぐれも塩は入れすぎないように注意しましょう。
砂抜きのコツ②浅いザルを準備する
しじみを最後までお世話するためには、浅いザルに入れましょう。
繰り返すようですが、しじみは生き物です。
しじみが生きるためには塩分濃度1%の塩水と、酸素が必要になります。
深いザルにしじみを入れると、酸素が取り込めずに砂抜き中に死んでしまうため、ジャリジャリ食感と泥臭さが際立つしじみに…。
しじみを美味しく食べるためには、しじみがギリギリ水に浸かる程度の浅いザルにのせるか、ちょうどしじみが浸かるていどの水を入れるようにしてください。
砂抜きのコツ③重ならないように漬ける
しじみは、重ならないようにザルに沈めましょう。
しじみが互いに重なっていると、上のしじみが吐き出した砂を下のしじみが吸い込んで、砂抜きがうまくできないこともあります。
しじみは重ならないように平らに並べ、1〜3時間程度、塩水に漬けるようにしましょう。
砂抜きの方法・コツは以上ですが、より詳しく砂抜きやしじみの保存方法について解説した記事もあります。気になる方はそちらも読んでみてくださいね。
しじみを使ったレシピについてはこちらの記事も読んでみてくださいね。
まとめ
この記事では、夏バテ予防にしじみが良い理由を解説しました。
ビタミンやミネラル、オルニチンなどの栄養素が豊富で、味もより一層おいしくなる夏のしじみ。ついつい小粒で食べづらいと敬遠しがちなしじみですが、夏を乗り切る元気をくれる食材です。
- 肝機能を高める:オルニチンがアンモニアの解毒を促進、肝機能を高める
- 貧血を予防する:鉄やビタミンB12が貧血を予防する
- 美肌効果が期待できる:オルニチンが成長ホルモンの分泌を促し、新陳代謝が活発化する
汁物以外にもパスタや煮物など、さまざまな調理法があります。しじみの身の栄養を余すことなく、おいしくいただきましょう!
また、嶋田漁業部では「八月のしじみ粥」を販売しています。網走湖で育った大粒の8月のしじみをあなたのご家庭にぜひ。身体を労わりたい家族や友人へのギフトとしてもおすすめです。
あらためまして、嶋田一生と申します。自他共に認める「しじみバカ」で、網走湖で五代続くしじみ漁師をやっています。
しじみバカがつくった、しじみ粥。“バカ”って、まっすぐなエネルギーに満ちた言葉だと思うのです。 僕は毎日、燃えています。故郷の網走でとれたしじみが世界一なんだって、世界中の人たちに自慢したい。情熱とバカは紙一重……どころか、まったく一緒だと思うんです。
『しじみ粥』を作ったのは、僕のしじみへの情熱とエネルギーを、なんとかしてみなさんにお届けしたかったから。「世の中にはこんなバカもいるんだな」と、笑ってほしかったから。そして、『しじみ粥』を食べた人も、プレゼントした人も、日本を元気にする“バカ”になってほしかったから。 どうかみなさんも、『しじみ粥』で、一緒にバカになってください!元気があればなんでもできる!バカになればなんでもやれる!
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